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知的財産権ビジネス戦略 目次(全)と内容(抄)


概要(詳細目次の目次)

プロローグ

1. 知的財産権と著作権 2.ネットワーク時代の知的財産権関連法
3. 時代の中の著作権 4. メディアの歴史とデジタル化
5. マルチメディア時代の産業と市民 6.学術、 福祉とマルチメディア
7. ベンチャー育成とマルチメディア 8. マルチメディア業界と知的財産権
9. デジタル化の波に翻弄される製作現場 10. 動揺する著作権
11. 知恵の御利益、情報の価格 12. EC、電子マネーとマイクロペイメント
13. 情報摩擦と情報覇権主義 14. 情報の役目と脳化社会

エピローグ、法改正解説など コラム

詳細目次

1. 知的財産権と著作権 本書の導入部として、今後の企業経営における知的財産権知識の大切さを説く。まず、身近でおかしてしまいそうな著作権法違反の例をあげる。そして、知的財産権と著作権との関係、著作権を構成する種々の権利について、概観する。
1-1. 世にあふれる著作権侵害 1-2. ビジネス現場における著作権 1-3. 法の整合性と既得権 1-4. 著作物の種類と権利保護との関係 1-5. 著作財産権と著作隣接権 1-6. メディアの境界が曖昧に 1-7. 違法コピーと情報立国
2.ネットワーク時代の知的財産権関連法 知的財産権の範ちゅうに属するものとして、一般に、著作権、工業所有権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)、トレードシークレットがあげられる。商号(会社名や屋号)の権利や肖像のパブリシティー権も知的財産権に含めることが多い。専門的な法律により守られる半導体の回路の権利や動植物の新品種の権利も知的財産権の一種である。
2-1. 特許 2-2. 特許と著作権との違い 2-3. トレードシークレットとデザイン 2-4. 商標と商号 2-5. 肖像権と商標 2-6. ソフトウェア権法をめぐる争い 2-7. デジタル化権
3. 時代の中の著作権 活版印刷が始まるとともに、出版という事業が始まり、著作権という概念が生まれてきた。この章では、いくつかのターニングポイントにおける著作権の姿を描写する。日本の著作権意識を目覚めさせたウィルムヘルム・プラーゲについても述べる。
3-1. 著作権概念の登場 3-2. ベルヌ条約とTRIPS協定 3-3. ウィルムヘルム・プラーゲ 3-4. プログラムとデータベース 3-5. 仲裁機関とIBM-富士通和解契約解消 3-6. 標準化の嚆矢たる活版印刷 3-7. ページの終焉
4. メディアの歴史とデジタル化 マルチメディア社会、ハイパーメディア社会の到来と意義について説明する。社会を支える五つのセクターという考えからとらえてみる。メディアの歴史にも触れる。メディアとの格闘の中で、マルチメディアという概念がどう登場して、どう発展したのかについて述べる。
4-1. マルチメディア社会を支える五つのセクター 4-2. メディアの変遷とパッケージ型メディアの登場 4-3. 電子的複製の登場と知的財産権の危機 4-4. マルチメディア概念の登場と発展 4-5. マルチメディア技術の進展と応用の広がり 4-6. 双方向性とハイパーリンクと引用 4-7. 検索エンジンとエージェントとウイルス
5. マルチメディア時代の産業と市民 マルチメディアやネットワーク技術の進展は、時代のありさまを変えつつある。変革は社会レベルと個人レベルの両面でおき、それが相互作用を起しながら進む。社会レベルの変革は、企業、産業、貿易セクターと、行政、福祉、教育、文化セクターの二つの変革に大別できる。個人レベルの変革は、企業の一員として、そして、企業以外のコミュニティの一員として、の二つの側面で並行して進展する。
5-1. 各種事業の可能性が広がる 5-2. ネット産業とハード産業 5-3. ツール供給と素材供給 5-4. サービス事業の市場が広がる 5-5. タイトル作成が日常茶飯になる 5-6. モール事業と事業者責任 5-7. ネチズンとネチケット
6.学術、 福祉とマルチメディア 企業、産業、貿易セクターと、行政、福祉、教育、文化セクターの二つの動きのうち、主に後者について述べる。情報による立国、立社、立村を考えたとき、その担い手たちに、二つの場が必要であることに、思いをいたすべきである。エネルギーを消費する場(戦場)とエネルギー回復(癒し)の場である。
6-1. マルチメディア事業の担い手たち 6-2. 大きく変わる家庭生活 6-3. 博物館、美術館、科学館の変容 6-4. 変わりゆく図書館 6-5. XANADUの示唆する図書館像 6-6. 学校からの情報発信 6-7. 医療現場に浸透してきたマルチメディア
7. ベンチャー育成とマルチメディア 地域の振興において、ベンチャー企業とマルチメディア産業集積は、不可欠の条件となってきた。各県版スーパーハイウェイやスマートバレージャパンのように、米国にルーツを発しながらも、日本に根付きつつある仕組みもある。ベンチャー育成の施策についても触れる。
7-1. 映像と音が産業のあり方を変える 7-2. 地域振興のためのマルチメディア 7-3. 著作権権利情報集中機構と地域振興 7-4. 地域版情報スーパーハイウェー 7-5. スマートバレーとNPO 7-6. ソフトウェア担保とベンチャー育成 7-7. 行政施策によるベンチャー育成
8. マルチメディア業界と知的財産権 マルチメディア産業とは、どんな産業でどんな人々が働いているのか。本章では、それを提示することに主眼を置く。出版・新聞、放送、映画・ビデオ、シアター・ライブメディア、レコード・カラオケなど、各産業において、知的財産権について配慮すべき事項を並べた。メディアリテラシについても触れている。
8-1. マルチメディア産業とは 8-2. マルチメディアの市場規模 8-3. 各種メディア産業に働く人々と知的財産権 8-4. 出版、新聞業界と知的財産権 8-5. 放送、映画、ビデオ業界と知的財産権 8-6. シアター、ライブメディア、レコード、カラオケ業界と知的財産権 8-7. メディアリテラシ
9. デジタル化の波に翻弄される製作現場 デジタル化の波が急に押し寄せてきたために、製作現場は揺れている。出版、新聞、映像、放送、興業など、従来ならあまり会わなかったはずの人たちとともに働き、意思を疎通させておかなければならない。契約などについての慣習が食い違うことも、悩みの種である。
9-1. 構造的赤字にあえぐCD-ROM製作者 9-2. 秘めたるポテンシャルと使用料算定 9-3. 別のメディアとは何かの基準 9-4. 将来の利用を考えた権利処理 9-5. 契約慣習の違いに揺れる 9-6. 著作権でアイデアは保護できない 9-7. 新しい価値を創造する業態へ
10. 動揺する著作権 マルチメディアとネットワークの時代に遭遇して、著作権が揺れている。著作権は、人類の文化遺産であり、社会資本である著作物を守る大切な法律である。時代の変化を受けて、著作権は変わらざるを得ない。変化していく時代にあって大切なのは、契約を結び、守っていく精神である。
10-1. 著作隣接権は変わるのか 10-2.時代の変化と支分権列挙主義 10-3. 通信カラオケの仕組みと著作権 10-4. 出版権は新時代に対応できるか 10-5. 契約社会への移行 10-6. 社会資本としての著作物 10-7. コピーは学術書の敵か味方か
11. 知恵の御利益、情報の価格 知的財産という言葉が示すように、知恵や情報には価値がある。知恵や情報は、人間の深い精神活動から生まれ出てくる宝である。この社会は、その宝の価値を客観的にどう評価して、文化促進のためにどう流通させればよいのか。
11-1. 知の蒸留工程 11-2. 技能、職人芸を尊敬する社会 11-3. アイデアと表現と額の汗 11-4. 版面権とAcrobat 11-5. 公共財としての知的財産とミーム 11-6. 情報の価格形成モデル 11-7. インターネット広告と額縁ショー
12. EC、電子マネーとマイクロペイメント 著作物、すなわちコンテンツのデジタル化が進む一方で、対価の支払いの仕組みもデジタル化してきた。まず、取引の側面でECと電子決済について触れる。決済手段としての、電子マネーとICカードについても触れる。取引とのやりとりのセキュリティを保つための、暗号化、電子認証、電子透かしについても述べる。デジタルネットワーク上で、著作権のコピーを許しながら合理的に使用料を徴収するための考えについても述べる。
12-1. ECと電子決済 12-2. 電子マネーとICカード 12-3. 暗号化 12-4. 電子認証 12-5. 電子透かし 12-6. 超流通と情報冷蔵庫とコピーマート 12-7. マイクロペイメント
13. 情報摩擦と情報覇権主義 著作権をはじめとする知的財産権が、国の基本戦略に関わる重要な事項として認識されるようになってきた。特に米国のプロパテント主義は、日欧の国々と発展途上国に多大な影響を与え始めている。並行輸入、事実上の標準などは、国際的な摩擦を呼ぶ火種となることもある。
13-1. 米国の情報覇権主義と違法コピー天国、日本 13-2. 情報公開と著作権と公的情報相互交換 13-3. 並行輸入と権利の消尽 13-4. ディズニーの覇権拡大 13-5. 事実上の標準と著作権 13-6. 水と安全と標準はただか 13-7. 英語帝国主義と情報立国
14. 情報の役目と脳化社会 現代の人間は、脳化社会に生きているといわれる。都市、言葉、メディアなど、物理的モデルよりも脳の中のモデルに価値を与えたからこそ、人間が重要視し始めた事物がある。知的財産は、そうした事物、社会とどんな関わり合いを持っているのか。新時代において、知的財産はどう発展していくのか。
14-1. 都市の購入 14-2. 言葉の反乱 14-3. 印刷は都市のしもべか 14-4. ケースベースとデータベースの権利とDNA 14-5. WIPO新条約 14-6. 商標概念のゆらぎ 14-7. 新時代の枠組みと新法
プロローグ、エピローグ、法改正解説 プロローグで本書の執筆の背景と構成、エピローグで今後への展望について述べた。法改正解説では、1998年1月1日から施行される著作権法改正条文について、詳述している。
プロローグ 目次 著作権法改正の要点 著作権法の改正箇所の説明(1) 著作権法の改正箇所の説明(2) 著作権法の改正箇所の説明(3) 著作権法の改正箇所の説明(4)
著作権法の改正箇所の説明(5) 著作権法の改正箇所の説明(6) 著作権法の改正箇所の説明(7) 著作権法の改正箇所の説明(8) エピローグ 著作権法条文(抜粋) 索引
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